交流を深めるアミ族とマオリ族の若者ら
(花蓮 25日 中央社)ニュージーランドの先住民、マオリ族の青年らが22日から、自らのルーツを求めて台湾を訪れている。10日間の滞在で、最初に訪問した東部・花蓮県の台湾原住民(先住民)アミ族の集落では24~25日にかけて豊年祭に参加するなどして地元の文化を体験。それ以降も引き続き同県や東部・台東県の集落を巡って狩猟や機織りなどの技を学ぶほか、南部・屏東県にも足を伸ばして現地のパイワン族の言語や文化にも触れ、相互理解を深める。
訪問団はニュージーランド北島に住むナティ・マヌ(Ngati Manu)部族の青年10人を含む計18人。同部族は台湾をルーツと見なしており、祖先がたどったであろうルートや経緯について若い世代にも理解を深めてもらおうと台湾訪問が計画されたという。
一行に同行した原住民族委員会のイチャン・パルー主任委員によると、ニュージーランドは台湾発祥とされるオーストロネシア(南島)語族が移り住んだ最南端の地で、言語、文化において台湾の先住民との類似点が多く認められる。このため同計画を歓迎し、昨年から日程調整が進められていた。
今年はアミ族の豊年祭の時期に合わせ、マオリ族が訪台。来年は台湾の先住民の若者10人が「ワイタンギデー」(2月6日、1840年に英国とマオリ族が「ワイタンギ条約」を締結した記念日)に合わせてニュージーランドを訪問する予定。