台湾航空2社、ひとまずスト回避 労使、主要項目で大枠合意
(台北 30日 中央社)ストライキを予定していた労働組合「桃園市機師職業工会」は30日、チャイナエアライン(中華航空)とエバー(長栄)航空との協議の結果、2社の労使は主要な項目で大枠合意に至ったと発表した。残りの項目については、今後も協議を続け、来年9月末までの完全合意を目指す方針で、同労組は協議期間中、ストは見送るとしている。
同労組には両社のパイロットが加入しており、労働環境の改善を求めて企業側と話し合いを重ねてきたが、協議は決裂。労組側はスト賛否投票を行い、今月7日、賛成多数でスト権を確立した。その後も労使交渉が進められ、23日にはチャイナエアラインの労使が大枠で合意していた。
同労組によれば、チャイナエアラインは、一方的な労働条件の変更に対し、明確な制限を設けることなどで一致。エバーは、人員配置や勤務時間の割り振りの改善、悪天候の際の運航の可否について機長に十分な決定権を与えることなどで合意に達した。
同労組は来年9月末までに完全合意に至らなかった場合、争議権を行使する可能性を示した。