松田康博氏(右から9人目)らと写真に納まる蔡英文総統(同8人目)=総統府提供
(台北 5日 中央社)蔡英文総統は4日、東京大学東洋文化研究所の松田康博教授を中心とする両岸関係研究グループの一行と台北市の総統府で面会した。台湾に対する中国の圧力が強まる中、日本各界から台湾にエールが送られたことに感謝を示し、民間レベルだけでなく、政府間でもより多くのやり取りが生まれることに期待を寄せた。
蔡総統は両岸関係について、中国による軍用機や軍艦の台湾周辺への派遣や台湾の国際参加の妨害、台湾と外交関係を持つ国の切り崩しなどは全て現状の破壊を狙ったものであり、両岸関係の変数を増やしていると指摘。地域の平和と安定に脅威をもたらしていると述べた。
その上で、航空会社の台湾関連表記変更や東アジアユースゲームズの開催中止、エルサルバドルとの断交など中国の圧力を背景に発生した問題について触れ、日本各界の台湾への応援に感謝すると語った。
「台湾と日本は民主主義や自由など基本的価値観を共有し、互いに重要なパートナー」だと言及。「民間の盛んな交流のみならず、政府間でより多くのやり取りや往来が生まれ、地域の経済統合や安全保障においてより積極的な役割を共に果たせることを期待する」とし、日本との関係強化に意欲を見せた。