
(ワシントン 8日 中央社)米国務省は7日、中米のパナマ、エルサルバドル、カリブ海の島国ドミニカ共和国に駐在する大使や臨時代理大使を呼び戻したと発表した。
パナマは昨年6月、ドミニカ共和国は今年5月、エルサルバドルは同8月にそれぞれ中華民国(台湾)と外交関係を断ち、中国と国交を結んだ。大使らの召還は、断交の理由などを把握し、「米国の裏庭」とされる中南米で存在感を高めている中国への対抗策を協議するのが狙いとみられる。
これについて、外交部(外務省)の李憲章報道官は8日、「台湾の国際社会での活動について、長期にわたり米政府と緊密な意思疎通を行ってきた」と述べるにとどめた。
エルサルバドルが台湾と断交した直後の8月23日、ホワイトハウスはエルサルバドルとの関係を見直すと表明するとともに、西半球諸国に対する中国の政治的な干渉を批判した。また、米議会上院では9月4日、台湾の「断交ドミノ」を食い止めるための法案が共和、民主両党の複数の議員によって提出された。