府教委は11月4~6日、国宝の知恩院御影みえい堂(東山区)や東寺御影堂(南区)、光明寺二王門(綾部市)など、府内の文化財建造物計5か所で行っている修理作業の現場を公開する。貴重な文化財への理解を深めてもらうことが目的で、すべて無料で参加できる。
4日に公開するのは知恩院と東寺の御影堂のほか、重要文化財の黄梅院本堂(北区)。いずれも屋根の修理が中心で、知恩院では大きな瓦、東寺では優美な檜皮ひわだの葺ふき替えを行う。黄梅院は本瓦葺きから檜皮葺きに変更し、16世紀末の姿に戻す作業を見学できる。
5日公開の光明寺二王門は府北部唯一の国宝で、「とち葺き」と呼ばれる栗材の厚い板を使った珍しい屋根の葺き替えと塗装作業を公開。5~6日に公開する重要文化財の仁和寺観音堂(右京区)は建立後初の本格的な修理。職人らが瓦の型押しなどを実演する。
知恩院、東寺、黄梅院、光明寺は3~4回の時間帯に分けて公開し、事前申し込みが必要。10月5日までに見学希望の文化財と時間帯、氏名と住所、電話番号などを記して府教育庁指導部文化財保護課に申し込む。仁和寺は申し込み不要。問い合わせは同課(075・414・5898)。