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京都初 ジン蒸留所 英出身クロールさん販売

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京都で初めてのジン専門の蒸留所「京都蒸溜所」が南区に設立され、今月から販売が始まった。ウイスキーの輸入などを東京都で手がけていた英国出身のデービッド・クロールさん(53)が、京都の歴史や風土にひかれて移住し、伏見の水や綾部市産のユズなど地元の原材料を取り入れて製造した。クロールさんは「歴史ある文化の街にふさわしい味に仕上がった」と話している。(道念祐二)

 運営する「ナンバーワンドリンクス」(南区)社長のクロールさんは、ロンドンの大学を卒業後、野村証券の英国法人に入社。1985年、研修の一環として初めて来日し、東京や京都を回った。「京都に来て、理由は分からないが、ほっとした」と振り返る。

 英国でウイスキー蒸留所に投資したのがきっかけで、酒類業界へ。98年、ウイスキーの輸入総代理店を東京に設立。輸入販売を手がけながら、京都産をはじめとする素材にこだわったジン造りを思い立った。

 南区の空き倉庫(約260平方メートル)を買い取って改装し、今年8月、蒸留酒「スピリッツ」の酒造免許を取得。下京税務署によると、ジン(スピリッツの一種)に特化した新規免許は府内で初めてという。

 米を原料に伏見の水を使い、宇治産の玉露のほかサンショウやヒノキ、ササの葉などを風味付けに使っている。製造スタッフはロンドンでジン造りを手がけていた英国人と、東京・銀座でバーテンダーの経験もある日本人男性の2人のみ。1日に250本(1本700ミリ・リットル)程度を生産するのが手いっぱいだという。

 クロールさんの妻は日本人で、京都蒸溜所の経営にも携わっている。ジン造りに専念するため、京都に居を構えた。初めての商品となった「季の美 京都ドライジン」(1本税別5000円)を手に、「京都生まれのジンを世界にも広めたい」と意気込んでいる。

ジン 大麦やライ麦、ジャガイモなどを使った蒸留酒。醸造酒を蒸留器で加熱し、蒸気を冷却して液体に戻すことでアルコール度数の高い酒になる。カクテルの材料として使われることも多い。

2016年10月24日 The Yomiuri Shimbun




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