真宗大谷派の本山・東本願寺(下京区)の飛び地境内「渉成しょうせい園」(同区)の特別公開が始まり、多くの人が色づき始めた庭の木々を眺めている
6日まで。
渉成園は1641年に江戸幕府3代将軍・徳川家光から土地を寄進され、門首の隠退所などになった。幕末の火災で焼失したが、明治期に再建された。通年公開の庭に加え、建物部分を2年前から秋に数日間だけ公開している。
来客を迎える書院「●風亭」では人気漫画家の井上雄彦さんが宗祖・親鸞を描いた水墨画屏風びょうぶや、15代将軍・慶喜が園の名をしたためた額を展示。阿弥陀如来像を安置した「園林おんりん堂」では棟方志功の襖ふすま絵を見学できる。地下水を引いた池に面した「臨池りんち亭」では茶席も設けられている。
滋賀県草津市の会社員川瀬育江さん(53)は「都会の真ん中に緑豊かな空間があると初めて知った。心が落ち着きました」と話した。午前9時~午後5時。庭園維持金として大人600円、高校生以下250円が必要。問い合わせは同寺本廟部参拝接待所(075・371・9210)。●は門がまえに良