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京都・東福寺の通天橋、撮影禁止に

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色づき始めたカエデを背に、臥雲橋で記念撮影する拝観者ら

京都市東山区の東福寺は、紅葉の名所として知られる「通天橋」の橋上で写真撮影することを、12~30日まで禁止する。大勢の見物客が紅葉を撮影しようとして危険な状態になるため、初めて撮影禁止に踏み切った。撮影者は年々増えており、同寺は「事故を防ぐためにはやむを得ない」と説明している。

 通天橋は境内の中央部にあり、方丈(ほうじょう)と開山堂を結ぶ。橋の下には約2千本のカエデがあり、紅葉を一望できる絶景スポットとして知られる。

 同寺によると、紅葉シーズンには多い日で約3万5千人が訪れる。近年、携帯電話やカメラで景色を撮ろうと橋上で立ち止まる人が増え、人波の動かない日もあった。中には、高さ約1メートルの欄干に腰掛けたり、身を乗り出したりして記念撮影する人もいたという。

 通天橋は、明石歩道橋事故の現場と形状が似ているといい、同寺は、このままでは将棋倒しや橋からの転落事故が発生しかねないと判断。撮影禁止を決めた。通天橋と西側の臥雲(がうん)橋の2カ所が対象で、日本語の説明に、カメラの絵に×印を付けたマークを添えた案内を、境内に掲示する。

 東福寺の広報主事永井秀嶺さん(36)は「人命に関わる事故が起きてしまえば、拝観どころではなくなる。安全を考えた上での決定なのでご理解いただきたい」と話している。

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