京都の五花街の芸舞妓が顔見世を観劇する「花街総見」が1日、京都市中京区の先斗町歌舞練場で始まった。あでやかな着物姿で会場に彩りを添えた。
顔見世は、例年の会場の南座(東山区)が耐震改修工事で休館中のため、今年は先斗町歌舞練場で催されている。五花街は芸事などで歌舞伎界とゆかりが深く、芸舞妓がそろって観劇する花街総見は冬の風物詩。舞や三味線の勉強を兼ねている。
この日、地元先斗町の御茶屋関係者ら55人が出席した。「まねき」を模したかんざしの舞妓らが桟敷席に並んで座り、五代目中村雀右衛門さんの襲名披露公演で熱演する東西の人気役者に見入った。芸妓の久丸さん(60)は「祖母の代から芸舞妓として出演する舞台での初観劇は感慨深い。またとない機会を大切にしたい」と話していた。
花街総見は7日までで、祇園甲部、宮川町、上七軒、祇園東の芸舞妓が観劇する。