昔ながらのいかだに乗って保津橋をくぐる親子連れら(京都府亀岡市保津町)

京都府の丹波地域から京都市内への木材供給をかつて担った保津川の「筏(いかだ)流し」を体験するイベントが14日、亀岡市保津町であった。秋晴れの下、丸太を組んだ昔ながらのいかだに親子連れらが乗り、水面をスイスイと進んだ。
筏流しは平安京造営時に始まり千年以上の歴史があったが、約60年前に途絶えた。伝統文化を後世に伝えようと、行政や市民団体でつくる「京筏組」が2011年から試乗イベントを実施。昨年、一昨年は雨で川が増水し中止したため、3年ぶりの開催となった。
この日は、長さ約4メートルのスギの丸太を8、9本組んだいかだを3連つなぎ、川面に浮かべた。参加者はいかだの上に立ち、さおやかじも使ってバランスを取りながら、約100メートルの区間を往復した。家族と一緒に初めて体験した亀岡小5年の男子児童(10)は「さおは重たかったけど、スピードが出て気分が良かった」と喜んでいた。
京都新聞