体をのけ反らせて豪快に鐘を突く僧侶
浄土宗総本山の知恩院(京都市東山区)で27日、「除夜の鐘」の試し突きが行われた。僧侶が掛け声とともに綱を引くと、境内や東山のふもとに重く低い音が響き渡った。
境内南東の大鐘楼(重文)では、僧侶約30人が念仏を唱えた後、橦木(しゅもく)につながる太い親綱や細い子綱を交代で手にした。親綱を握る僧侶は「えーい、ひとーつ」の掛け声を発し、体をのけ反らせて突いた。参拝者らはダイナミックな動きに圧倒されながら見入っていた。
初めて親綱を引いた僧侶関真章さん(24)は「当日は皆さんが気持ちよく年越しできるよう、思いを込めて突きたい」と話した。
知恩院の鐘は1636(寛永13)年に造られた。除夜の鐘は31日午後10時半すぎから、平穏な世を祈って108回打つ。