LEDでライトアップされる京都タワー(右)とロームの京都駅前ビル
多彩な映像のイルミネーションが行われている京都駅ビルの大階段
LED照明でライトアップされたワコールの新京都ビル
JR京都駅(京都市下京区)一帯で、発光ダイオード(LED)照明で夜間にライトアップする建物や施設が増えている。今夏に完成した下着メーカー、ワコール(南区)の新京都ビル(同区)や京都タワー(下京区)などが季節感のある色調や趣向を凝らした演出に彩られ、京都の玄関口の新たな名所になりつつある。
ワコールの新ビルは駅南側で8月に開設された。7階建ての建物に市民講座を開く教室や営業拠点が入る。外観は「絹のような白色」をコンセプトにした照明で、毎正時や毎時30分に約5分間、赤やオレンジなどの多彩な色が波のように全体に広がる。電子部品大手、京セラ(伏見区)製のLEDが、繊細なグラデーションを生み出している。
駅北側では京都タワーが3月にライトアップをLEDに換えた。通常は白色だが、イベントでは青やピンクなどに変わる。来年の元旦は午前0~7時まで御来光をイメージしたオレンジ色に染める予定だ。
タワー西側の電子部品大手ローム(右京区)の駅前ビル(下京区)も2011年から「京の光暦」と題して、季節に合わせたデザインを自社製LEDで壁面に浮かび上がらせている。
近年、外国人観光客の間でも口コミで評判なのが、京都駅ビル大階段のイルミネーションだ。12年から125段にLEDを設置し、季節に応じて自然やキャラクターを映し出す。来年1月からは音楽との連動も始める予定で、「もっと広めて駅ビルのにぎわいにつなげたい」(京都駅ビル開発)としている。