(高雄 19日 中央社)海軍は18日、就役から今年で71年となる米国製潜水艦「海豹号」を報道陣に公開した。内部は1973年に米軍から引き渡された当時の状態がほぼそのまま残されており、時代の変化を間近に感じ取ることができる。
整備に必要な部品はすでに生産が打ち切られたものばかりだが、海軍では丁寧な維持管理を行い、古希を迎えた今日でも現役。最新の潜水艦は自動化が進み、ほとんどの計器や装置はボタン一つで操作が可能となったものの、海豹号では艦内随所にレバーやハンドルが点在するのが特徴だ。
居住空間は3段ベッドが基本。単独のベッドが与えられるのは艦長だけだという。しかも、廊下との間仕切りは薄いカーテンだけ。プライバシーの確保ができないとして、女性隊員は乗務できない決まりになっている。
海軍では潜水艦を4隻保有。そのうち海豹号を含めた2隻は第2次世界大戦中に建造が始まった“骨董品”だ。ただ、台湾では国産潜水艦の建造計画を進めており、完成すれば置き換えられる見通し。世界的にも貴重な70年前の潜水艦の活躍を見られるのは、今のうちだけだという。