ジョン・ボルトン元米国連大使は17日付のウォールストリート・ジャーナル紙に寄稿し「米軍の台湾駐留によって東アジアの軍事力を強化できる」と述べ、在沖縄米軍の台湾への一部移転を提案した。ボルトン氏は強硬派として知られ、トランプ次期政権での国務副長官起用が取りざたされている。
ボルトン氏は「台湾は地政学的に東アジアの国に近く、沖縄やグアムよりも南シナ海に近い」と指摘。海洋進出を強める中国への牽制に加え、沖縄米軍の一部を台湾に移すことで「日米摩擦を起こしている基地問題を巡る緊張を和らげる可能性がある」と述べた。
「海洋の自由を守り、一方的な領土併合を防ぐことは米国の核心的利益だ」と強調。台湾との軍事協力の深化は「重要なステップだ」とした。トランプ次期大統領は、中国と台湾は不可分とする「一つの中国」原則を見直す可能性を示唆しており、中国が反発している。(共同)