「暗夜の奇祭」として知られる県(あがた)祭が5日から6日未明にかけ、宇治市宇治のJR宇治駅周辺で行われる。ハイライトを飾る梵天渡御(ぼんてんとぎょ)は県神社と県祭奉賛会が別々に実施する。
県神社と、大阪や兵庫の講社でつくる奉賛会は神事を巡って決裂。梵天渡御は2004年以降、中止になった09年と、奉賛会が自粛した14年を除き、「分裂渡御」となっている。
奉賛会の渡御は午後11時に宇治神社御旅所を出発し、JR宇治駅前を経て宇治橋西詰で折り返す。梵天を豪快に回す「ぶん回し」を途中で披露する。県神社は6日午前0時に暗闇の中で祭神を梵天に移す神事を行った後、同神社周辺で渡御とぶん回しをする。
一帯には約500店の露店が並ぶ。周辺は最長で5日午前10時~翌6日午前1時に車両通行が禁止され、歩行者専用となる。人出予想は13万人。宇治署は約300人態勢で警備に当たる。雨天決行。