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2016年6月4日
林全・行政院長(首相)は3日夜、同日の立法院(国会)質疑で行った、台湾の元慰安婦の中に「志願した人もいれば、強制された人もいた可能性がある」とした発言に関して、関係者を傷つけかねないなどとして謝罪を表明した。
林氏は謝罪の直前、発言の補足として、大部分の慰安婦は強制されたものだと信じているとした上で、志願した人についても、背景には経済的に弱いことや女性への抑圧があったはずだと説明。国家が人権を傷つけた歴史の悲劇だとして、日本側と積極的に交渉し、正義を取り戻すと強調していた。
林氏は、謝罪文の中で、いかなる状況であっても、女性の心身や尊厳が、当局の暴力や社会構造によって傷つけられるようなことがあってはならないと述べている。
2016年6月3日、中国台湾網によると、台湾の林全(リン・チュエン)行政院長は「台湾の慰安婦の中には自発的になった人もいた」との考えを示した。
3日、立法院(国会)で国民党の費鴻泰(フェイ・ホンタイ)委員は新政権が学習指導要領を撤回しようとしていることと関連して、潘文忠(パン・ウェンジョン)教育部長に対して「日本植民地時代の慰安婦は自発的だったのか、強制的だったのか」と質問した。
潘教育部長が「関係する歴史には各自さまざまな見解がある」と述べたが、費委員は怒りをあらわにして改めて質問。すると、林院長が代わりに「慰安婦はあれほど多かった。自らなった人もいただろうし、迫られた人もいただろう。どちらの可能性もある」と答えた。費委員はこれに対して「恥だ」と批判した。