(台北 16日 中央社)台湾の中等教育レベルでの日本語学習促進のため、独立行政法人の国際交流基金アジアセンターから派遣された日本人ボランティアが、今月から初めて台湾に長期滞在する。高校で日本語学習のサポートを行う予定で、日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会などは、言語教育の水準向上と歴史・文化の相互理解などにつながればと期待を寄せている。
ボランティアの派遣は昨年11月に台湾と日本が「言語教育の交流と協力に関する覚書」に調印したことを受けて決まった。15日には台北市内でボランティア5人の歓迎レセプションが開かれ、派遣先となる台北市立成功高校など5校の学校関係者との顔合わせが行われた。派遣期間は4カ月半。
教育部(教育省)の林騰蛟・常務次長によると、台湾では1996年から高校で第2外国語としての日本語教育を開始。現在は約半数を占める210校で日本語の授業があり、約3万3000人の生徒が学んでいるという。受け入れ校の一つ、国立鳳新高校(高雄市)の羅金盛校長は、同校の日本語教師は全員が台湾人だと話し、「日本人に触れ合うのは生徒にとって非常にいい機会」と語った。