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二条城、観光シフト加速 修理費確保へ集客策

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京都市が公開を始める未公開文化財の東南隅櫓




早朝観光で活用される香雲亭



京都市は2017年度、二条城(中京区)で早朝観光を始め、未公開文化財の公開にも取り組む。京都に移転する文化庁が、文化財を生かした地域活性化を強化する方針を受け、「文化財保存と観光振興の両立を図る全国のモデルケースを目指す」としている。

 昨年9月、有識者らでつくる「二条城の価値を活かし未来を創造する会」が観光での積極活用を市に提言したのを受け、新年度の取り組みに反映させる。11年度から20年間の計画で進めている全面的な修理で約100億円の費用を要するため、市は財源確保に向けて入城者数の増加策に力を入れている。

 早朝観光は通常より1時間半早めた午前7時ごろから、江戸時代の建物で、旧角倉了以邸から移築したとされる茶室「香雲亭」を開放し、入城者が庭園を眺めながら朝食を味わえるようにする。今後、実施日や委託業者、メニューを決め、夏以降に始める。

 城内にある文化財の建物計28棟のうち、一般公開は6棟に限っているが、今後は未公開の建物も順次、見学できるようにする。正門に当たる重要文化財「東大手門」と、見張り台や武器庫に使われた重文「東南隅櫓(やぐら)」の内部を、3月末から半年ほど公開する。
 文化財保存では、重文「本丸御殿」の修理を進める。

 市は17年度当初予算案に、二条城の魅力発信や修理で計2億2200万円を計上した。市の元離宮二条城事務所は「財政難の中で文化財を保護するには市民の理解や多額の財源が不可欠だ。文化を観光に生かすという国の方針も踏まえ、新たな観光振興策や収入面の拡充を図りたい」としている。
(京都新聞)


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