早春の古都を光で演出する「京都・東山花灯路」が3日から始まるのを前に、試験点灯が1日、京都市東山区で行われた。あんどんの柔らかな明かりが、ねねの道や八坂の塔周辺の路地を照らし、観光客らが風情ある景観を楽しんだ。15回目の今年は多彩なイベントも企画されている。
午後6時半、石塀小路や大谷祖廟(そびょう)参道などの路面に置かれたあんどんが点灯した。道行く人々は、小雨にぬれた石畳を照らすほのかな光を見つめたり、写真に収めたりして情緒ある雰囲気に浸っていた。今年は初回に実施された季節の花を生けた一輪挿しのライトアップも復活した。栃木県から訪れた大学生、五月女幸聖さん(19)は「日常とは違う別世界で心が洗われ、旅の思い出になります」と満喫していた。
期間中、華道家元池坊の池坊専好次期家元による「いけばなライブ」や五花街の舞妓の舞踊、武人画を描く画師こうじょう雅之さんのアートパフォーマンスなどが清水寺仁王門前や八坂神社舞殿、知恩院三門前などで行われる。
点灯は12日まで、各日午後6~9時半。花灯路は京都府や市、京都商工会議所などの主催。