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台湾で広がる塾講師実名制の波 美人作家の自殺を受けて

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(台北 16日 中央社)台北市など6県・市が12日から、ビジネスネームの使用が多い学習塾講師の実名制を導入、その他の地方自治体も続々と追随している。背景には26歳の美人作家が先月末に自殺した事件がある。

台湾の学習塾では、講師が本名とは異なるビジネスネームを使うことが多い。学生にとっては覚えやすいが、過去の学歴や素行に問題があっても発覚しづらく、これを隠れ蓑にして悪行を繰り返す講師も存在すると言われる。

実名制の導入後は、学習塾が人気講師の名前を使って学生を募集する際、必ず実名を用いることになる。ビジネスネームがすでに浸透している講師の場合は、実名の横に括弧で常用名を注記する。学習塾は実名の講師名簿を地方政府に送り、政府はこれに基づき、講師の学歴や素行を調査して、不適任者を排除するという。実名であれば、講師の過去の評判なども調べやすく、保護者にとってもメリットがあると期待される。

実名制が広がるきっかけになったのは、美人作家の林奕含さんの自殺事件。林さんは今年2月に長編小説で作家デビューしたばかり。小説では、学習塾講師にみだらな関係を迫られる女子中学生が描かれるが、これは林さん自身の経験に基づいているという。林さんの両親は、娘の死はこの過去に苦しんだことによるものだと指摘、当事者である塾講師への怒りをあらわにした。このことがきっかけで、塾講師の素行問題が表面化した。

問題の塾講師は、業界内で非常に有名なカリスマ講師。長年ビジネスネームを使用しており、学歴詐称などが指摘されている。今月初旬、妻帯者でありながら当時高校を卒業したばかりだった林さんと2カ月間交際したことを認めており、検察が取り調べに乗り出している。


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