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葵祭、風薫る京都に王朝絵巻

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京都三大祭りのトップを飾る葵祭が15日、風薫る京都市内で行われ、平安王朝の装束を身に着けた約500人の行列が都大路をしずしずと進んだ。沿道を埋めた大勢の見物客は、優雅に進む王朝絵巻のような行列を見守った。

 葵祭は下鴨、上賀茂両神社の例祭で、正式には「賀茂祭」という。フタバアオイと桂を装束や牛車(ぎっしゃ)などに挿すことから葵祭と呼ばれるようになった。起源は6世紀にさかのぼるといわれる。「源氏物語」の車争いの場面でも知られる。

 午前10時半ごろ、薄曇りの中を、全長約800メートルの行列は京都御所建礼門前(上京区)を出発した。銀面をつけた馬に乗った本来の主役近衛使(このえづかい)代を中心とした本列は、神への供え物を運んだ。1956年に創設された華やかな女人列は、十二単(ひとえ)姿の第62代斎王代富田紗代さん(19)を乗せた腰輿(およよ)を中心に、童女(わらわめ)や女官の内侍(ないし)、馬に乗る騎女(むなのりおんな)らを従えて進んだ。藤の花を揺らしてギシギシと車輪をきしませる牛車が見物客の視線を集めた。

 午前10時半の気温は24・9度(京都地方気象台調べ)で、人出は1万6千人(京都府警調べ)。日曜日の開催だった昨年の同時刻に比べて1万8500人少なかった。
 正午前、行列は下鴨神社に到着。新緑がまぶしい糺の森を抜けて本殿に向かい、社頭の儀に臨んだ。午後2時20分に上賀茂神社に向けて出発する。
















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