(台北 22日 中央社)行政院(内閣)農業委員会は22日、衛生福利部(衛生省)や環境保護署とともに記者会見を開き、中部・彰化県の養鶏場3カ所で生産された鶏卵から、殺虫剤成分の「フィプロニル」が検出されたと発表した。これらの養鶏場から出荷された卵は回収され、ニワトリ9万羽が今後殺処分される。
ヨーロッパや韓国で卵から殺虫剤成分が検出されたのを受け、農業委員会動植物防疫檢疫局は今月7日から各養鶏場で生産された卵について、フィプロニルの検査を実施。20日までに45カ所のサンプル検査を行い、そのうち、彰化県内の3カ所の養鶏場で生産された卵から欧州連合(EU)基準値を上回るフィプロニルが検出された。
行政院食品安全弁公室の許輔主任によると、農業委員会は台湾全土2000カ所以上の養鶏場を対象に21日正午から卵のサンプル採取を開始し、25日までに関連の調査を完了させる予定。卵に問題が見つかれば、該当の養鶏場に対し即座に移動制限を設けるとしている。
衛生福利部食品薬物管理署の担当者は、汚染された卵の流通経路について、現状で突き止めているのは卸売業者までだとし、有名小売店や飲食店に流入しているかについては調査中だと語った。問題の卵が見つかった養鶏場で生産される卵は1日当たり約5万5000個だという。