左、出川哲朗館長、林正儀院長
(台北 22日 中央社)国立故宮博物院(台北市)は21日、日本の大阪市立東洋陶磁美術館と相互協力に向けた覚書に調印し、正式に姉妹館となった。今後は展示や研究、教育など各分野で協力や交流を図っていく。故宮博物院の林正儀院長と東洋陶磁美術館の出川哲朗館長が調印式に出席し、サインを交わした。
故宮博物院南部院区(嘉義県、南院)では先月18 日、東洋陶磁美術館から借り入れた江戸時代の伊万里焼「染付柳鳥文皿」が展示中に割れるアクシデントが発生。人為的あるいは自然災害による破損ではないことが日本側の学芸員により確認され、今月19日には、ハプニングを日台合作の思い出にしようと、日本の伝統技法「金継ぎ」を用いて修復する方針が両館で発表されていた。金継ぎとは割れた皿を漆などで接着し、継ぎ目を金で装飾する修復の技法。皿は修復が完了した後、引き続き南院で展示される。
故宮は、両館の友情は今回の件の影響を受けることはないと強調した。
両館は2006年に協力を開始しており、当時、故宮博物院で行われた特別展で東洋陶磁美術館から借り入れた高麗青磁6点が展示された。2015年に南院が開館した際には、東洋陶磁美術館から磁器336点が貸し出された。