祇園祭の後祭(あとまつり)は21日、宵々々山を迎えた。京都市中心部に建てられた10基の山鉾や、豪華な懸装品(けそうひん)を間近に見られる会所での飾り席を見物する人が、そよ風を受けながら静かな山鉾町をそぞろ歩きした。
同日から23日までの3日間、後祭の山鉾町は車両通行止めとなっているが、露店の出店はない。にぎやかな前祭(さきまつり)と比べて、落ち着いた雰囲気が味わえる。
中京区新町通六角下ルでは、午後7時前から、豪華な懸装品で飾られた北観音山が駒形提灯に照らされ、見物客は、時折足を止めて山を見上げたり、祇園囃子(ばやし)に聞き入ったりした。新町通を南進すると、南観音山で、かわいらしい厄(やく)よけちまきの売り子の声が響き、大船鉾では、今年新調した龍頭をひと目見ようと、大勢の人でにぎわった。この日は8千人(午後10時、京都府警調べ)が訪れた。
23日深夜まで、後祭の山鉾町で宵山が楽しめる。24日には後祭のハイライト、山鉾巡行がある。