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動物画に卓越の技、再評価の機運 京都で木島櫻谷展

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「木島櫻谷展」会場(京都市左京区・泉屋博古展)



 「木島櫻谷(このしまおうこく) 近代動物画の冒険」展(京都新聞など主催)が28日、京都市左京区の泉屋博古館で開幕する。27日の内覧会では、明治から昭和にかけて京都画壇で活躍した櫻谷の再発見作、初公開作を含む名品の数々が披露された。

 櫻谷生誕140年の記念特別展。櫻谷は公設展の文展を中心に発表したが、1938年の没後は次第に忘れられた。近年、幻の作品の再発見、修復公開が相次ぎ、再評価の機運が高まっている。同展は、代表作を含む約40点を紹介する。

 文展最高賞の「寒月」は、冬の山気と静寂の中を歩くキツネを描いた秀作。2年がかりで修復された大作「かりくら」は、野を疾走する馬と武者が躍動感あふれる。招待客は、クジャクの壮麗な羽、ライオンの勇壮なたてがみなど毛描きの筆触を間近に楽しみ、櫻谷が集めた動物写真のスクラップや写生帳から、卓越した技の秘密に触れていた。

 28日から12月3日まで。展示替えあり。月曜休館。有料。同展開幕に合わせ、京都文化博物館(中京区)や櫻谷文庫(北区)でも、櫻谷の貴重な作品や資料を公開する。


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