八幡堀を小舟で移動する新郎新婦(7日午後0時55分、近江八幡市)
花嫁が小舟に乗って嫁ぎ先へ向かう「嫁入り舟」を模した行事が7日、滋賀県近江八幡市の八幡堀であった。春の陽光の下、風情ある堀の石垣や街並みが新郎新婦の思い出に花を添えた。
式を挙げたのは、会社員増田和樹さん(28)と、看護師上松園果さん(24)=ともに滋賀県米原市。嫁入り舟は近江八幡市本町の料亭が結婚式のプランとして企画した。
2人は八幡堀の白雲橋から、船頭や長持ち唄(うた)の歌い手とともに披露宴の会場前まで15分ほど乗船。幸せな光景を目にした観光客からはほほ笑みが送られた。
増田さんは「近江八幡の魅力が詰まった結婚式。最高の思い出になった」と笑顔。2人は今後、増田さんの出身地で、東日本大震災で被災した岩手県大船渡市に住む予定で、上松さんは「看護師として復興に協力できることがあれば」と語った。