岳明小の児童からカメラを受け取る椿原世梨奈さん(手前左)
(宜蘭 27日 中央社)東部・宜蘭県蘇澳の海辺に漂着したカメラの持ち主の日本人女子大生、椿原世梨奈さんが27日、カメラを拾った児童が在籍する岳明小学校を訪問した。児童らの歓迎を受けた椿原さんは感動の涙を流し、カメラを受け取ると児童らに直接感謝を伝えた。
カメラは先月27日、蘇澳の海辺で清掃活動をしていた岳明小の児童によって発見された。同校の教師がフェイスブックで持ち主探しを呼び掛けたところ、日台の多くのインターネットユーザーによって情報が拡散され、28日夜に椿原さんにたどり着いた。椿原さんは約2年半前に旅行先の石垣島でダイビング中にカメラを紛失していたという。
カメラが日本に友好的な台湾で拾われたことは「不思議な縁」だと話す椿原さん。昨年3月に観光で台湾を訪れており、カメラを受け取るために再び台湾に来るとは思ってもみなかったと明かす。今回、台湾の人々のもてなしを受けたといい、「台湾は優しい国」と感動した気持ちを語った。
椿原さんは当初は6月の訪台を予定していたが、台湾の旅行会社や宜蘭の地元メディア、宿泊業者などの協力によって1カ月ほど早く台湾訪問が実現した。自分一人の力では成し得なかったことだと語り、これを機に日台友好の架け橋となり、今度双方のためにできることがあれば力を尽くしたいと意欲をのぞかせた。
椿原さんは児童らとともにカメラが見つかった海辺にも足を運び、清掃活動に参加した。