火事の現場となる、北部・桃園市のプリント基板の製造工場
(桃園 29日 中央社)28日夜、北部・桃園市のプリント基板の製造工場で火災があった。29日正午までに、救助活動に当たっていた消防士5人を含む7人の死亡が確認され、消防士1人が重体、別の消防士1人が重傷を負った。
内政部(内務省)消防署によれば、28日午後9時26分ごろ、火災が発生したと同市政府消防局に通報があった。消防隊が現場に駆け付けると、工場内に職員が取り残されていると知らせを受け、消防士7人が救出に取り掛かったが、連絡が途絶えた。救出作業は翌29日午前5時ごろまで続けられたものの、消防士5人とタイ人の工場職員2人の死亡が確認された。同市の鄭文燦市長によれば、火災現場では爆発が数回あり、犠牲となった消防士は大型の機械の下敷きになったとみられている。
火災現場となった工場では29日午後3時現在、鎮火に至っておらず、黒い煙が吹き上がっている。同局は、工場内には大量の化学物質があり、慎重に消火作業を続けていると説明。火の勢いは収まっているとする一方で、残り火の処理作業などあと数日かかる可能性もあるとの見方を示した。
同部の葉俊栄部長(内相)は29日、消防士や遺族を慰問するため、病院や葬儀場を訪れた。葉部長は、事故の再発を防ぐため、原因の徹底調査に努めるよう同署に指示したという。