新緑に紫色のカキツバタが映える大田ノ沢(2日京都市北区・大田神社)
京都市北区上賀茂の大田神社で、国の天然記念物に指定されているカキツバタが見頃を迎えている。新緑の境内に上品な紫が映え、訪れる人たちの目を楽しませている。
境内に広がる約2千平方メートルの大田ノ沢に、約2万5千株が群生している。平安時代の歌人、藤原俊成が一面のカキツバタをいちずな恋心に例えて詠むなど、古くから名所として親しまれてきた。
今年は例年より1週間ほど早く開花したといい、今月17日ごろまで楽しめる見込み。境内は、季節の風物詩を堪能しようと訪れた観光客でにぎわっていて、埼玉県から来た女性(60)は「何回か見に来たことはあるけれど、今年が一番きれい。曇り空に紫色が映え、とても鮮やか」と満足げに話した。