修復を終え檜皮ぶきの屋根が美しい黄梅院の本堂
(京都市北区・大徳寺)
京都市北区の大徳寺で戦国武将ゆかりの塔頭(たっちゅう)3カ寺が特別公開されている。修復が終わったばかりの黄梅院(おうばいいん)の本堂では、真新しい檜皮(ひわだ)ぶきの屋根や黄金のふすまに彩られた堂内を見ることができる。
黄梅院は織田信長が父の追善のために建立した「黄梅庵」に起源を持つ。豊臣秀吉が増築を重ね寺院に改めた。
天正16(1588)年建築で国の重要文化財の本堂は昨年まで修復が行われ、檜皮がふき直された。千利休が造ったとされる庭園の一角からは、淡い茶色の美しい屋根が眺められる。このほか国内最古級の庫裏(重文)もあり、安土桃山時代の僧侶たちの暮らしをしのぶことができる。
黄梅院の小林太玄住職(79)は「信長、秀吉の足跡をたどり、屋根の優美さを見てもらえれば」と話す。公開は27日まで。
このほか前田利家ゆかりの興臨院(6月10日まで)や織田信長の菩提(ぼだい)寺の総見院(5月26日までの土、日曜と祝日)も拝観可能。いずれも拝観料が必要。
問い合わせは京都春秋075(231)7015。