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京都出身の若手陶芸家、台湾の自然を作品に 北部海沿いの街に工房構える

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京都出身の若手陶芸家、台湾の自然を作品に 北部海沿いの街に工房構える


新北市・三芝に工房を構える京都出身の陶芸家、木野智史さん 

(台北 11日 中央社)北部・新北市三芝の田園地帯に昨年、工房を構えた京都出身の若手陶芸家、木野智史さん。時間とともに流れていく自然の景色や瞬間を捉えて形にすることを創作のテーマとしており、現在は台湾の自然を表現した作品の制作に取り組んでいる。

15歳から京都市内の工芸高校で陶芸を学び、日本や海外で公募展への出品や受賞を重ねてきた。その作品は日本や台湾のほか、イタリア、スペイン、米国などの美術館や博物館で展示されている。

木野さんは昨年、台湾の窯で最初に作り上げた作品で日本の「パラミタ陶芸大賞展」大賞を受賞。1つのパーツで構成され、継ぎ目が一切ないその作品の大きさは幅約1.5メートルにも及ぶ。

数年前から水面をテーマにした新たな作品の制作に取り掛かろうとしていた木野さん。京都の湖を見て静かな湖面を表現しようと考えていたが、三芝の工房のすぐそばにある海で潮の満ち引きを目にして考えが変わった。動く水面を形にした新作「潮汐(ちょうせき)」を完成させ、今年3月に大阪のギャラリーで展示した。

木野さんは7月末から台北市内で個展の開催を予定している。台湾に窯を築いてから初の個展だという。台湾ではなかなか作品に買い手がつかないと悩む木野さん。パラミタ陶芸大賞展で大賞に輝いた作品も台湾では当初、評価されなかった。木野さんは今回の個展を通じて台湾の自然を表現した作品をより多くの人に見てもらいたいと願っており、新たな買い手が現れることにも期待を寄せている。


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