京都みなみ会館(南区)が新たに会場として加わる
中京区の新京極商店街が主催する「京まちなか映画祭」が17日から始まる。今年から京都みなみ会館(南区)が新たに会場として加わり、映画館や小学校の旧校舎、ホールなど全6会場で13作品が楽しめる。25日まで。
この映画祭の前身は、2002年に始まった「新京極映画祭」。当時は、大型の複合型映画館(シネマコンプレックス)が誕生する一方で、「京都松竹座」など老舗の映画館が閉館していった時期だ。同商店街振興組合の井上恭宏理事長(61)は「『新京極は映画のまち』というイメージや風情が消える前に、まちを活性化する意味でも映画祭を始めようと思った」と話す。
その後も、明治末期から約1世紀にわたって営業した「八千代館」やフィルム作品を上映し続けた「新京極シネラリーベ」(旧京極弥生座)などが新京極から姿を消した。それでも、井上理事長は「文化は発信し続けることに意味がある」と感じている。「人々が回遊しながら文化を楽しめるまちにこそ、潤いと魅力が詰まっている。映画祭はその中の大切な一つのコンテンツ」と語る。13年からは上映地域を拡大し、名称も「京まちなか映画祭」に改称した。