母校のグラウンドに感謝を込めて試合をする伏見工業高OBら
全国高校ラグビー大会で4度の優勝を誇る伏見工業高(京都市伏見区)のOBらが5日、学校統合に伴い今月末で使用できなくなる同高グラウンドに集まり、母校での最後の試合を行った。山口良治総監督(74)もボールを蹴って練習に参加。多くの教え子と一緒に、汗と涙がしみ込んだ土のグラウンドとの別れを惜しんだ。
グラウンドは4月から同高定時制の敷地となるため、ラグビー部は使用できなくなる。現役部員は昨年4月以降、新たに開校した京都工学院高(同区)で練習を行い、土日や試合前日のみ「伏見のグラウンド」で士気を高めてきた。
この日は「伏見工業グランドファイナル」と題し、ラグビー部OB会の呼び掛けで約300人が訪れた。歴代の優勝トロフィーや昨年10月に亡くなった平尾誠二さんの遺影も飾られた。参加者は紅白戦や懐かしい練習メニューなどで汗を流し、最後は全員でグラウンドに一礼した。山口総監督は「いろんな思い出が走馬灯のように浮かんでくる。グラウンドが見られなくなるのはさみしい。伏見工ラグビーは永遠です」と涙ながらに語った。